売る相手を変えてみる
ハンド・メイドホビーの方はほとんど場合、最後まで完成させる為にやっておられます。
ところが販売の現場では、顧客のすべてが完成品を望んでいるとは限らないことに気がつくはずです。
作るスキルのある人は「これはこう変えると面白いな」とか「ここにこんな物を加えるともっと良いのに・・・」と思ったことがあると思います。
だったら、あえて完成させていない物を売るという発想があってよいのではないでしょうか。
初心者向けにキットを売るというのがあります。これは材料のセットですが、私が言っているのはもうすこし制作を加えた「キットと完成品の間の物」、半製品というやつです。
工業製品でよくあるのがメーカーがメーカーにOEM供給するという形態です。
Aメーカーが製造販売している商品を、Bメーカーにも半製品の形で供給するというものです。
いわば競争相手に物を売ることですが、実は当たり前におこなわれています。
車メーカーのスズキはマツダにも自社製造の車を供給していてマツダでは名前を変えて販売しています。
今年問題になった三菱の軽自動車はニッサンに供給されていてこれも名前を変えて販売されています。
OEM商売の特徴は大きな数の商売になることで、スケールメリットが出せないと意味がありません。
作る側は全体の生産量が増やせるのでのコスト削減が出来て、開発費を早く回収出来きます。
供給を受ける側は最初の開発スタッフや研究費、工場がいらず、尚且つ自身の販路を有効に利用できるメリットが有るからです。
普段、一般の顧客を中心に販売している方は一度、同業者や他の手づくり作家に売れるものはないかと考えてみるのもありだと思います。
最初は大量に作ることをしなくても、実際に半製品の需要があるのか、そしてそれがどんな人に売れるのかを調べるためのテスト販売でも良いと思います。
たしかに利益を出すためにはまとまった数が作れないといけないのですが、そういう課題もやりながら考えて行けば良いと思います。そうやって新たなノウハウも手に入れらます。
チャレンジのネタは何処にでもあるものです。