在庫の山から学んだこと
私は90年代から20年近く大阪日本橋でショップをしていました。
ショップでは 素人の作ったゲームソフトや、コミックを独自に仕入れて販売する今のマニア系のお店でした。
商品は作家から直接買い取りしたり、コミックなどはユーザーから中古本を買取りしていましたが、想像以上に在庫が膨らむのが悩みでした。
当時は日本橋1店舗だけだったのに毎年の決算では在庫が3000万円を超える額になってしまうという有様で、その管理にも苦労しました。
以来、在庫を持たない商売をめざすことになります。
一時、一般の方の商売に関わったことがありましたが、そこで気づいたのは、
資金のある方、特に企業でビジネスをしていた方は最初から在庫を持ってビジネスする傾向があるようです。
それも尋常でない個数で・・・。
特殊な陶板を使った足暖器(電気で足を温める物)を製造販売されていたのは現役の会社幹部でしたが、在庫を1000単位でもっていて、本業は住宅設備のメーカーだったのですが販売に苦労されていました。
また別の方はかって海外で仕事をされていて、引退後に特殊なアロマとそれを放出するディフューザーという商品を開発されて、これも1000近い在庫を抱えておられました。
どちらも商品も私は購入して今も使っていますが、なかなかよい商品だと思うのですが、今すごく売れているということを聞いていません。
何よりなぜ、1000なんて個数で在庫を持つハメになるかということですが、これは数を売って売上と利益を上げるビジネスしかイメージできなかったためですね。
ハンドメイドあるいはそれにかぎらず、これからビジネスを始めらる方に絶対知っておいてほしい計算式があります。
売上 = (商品やサービスの)販売単価 x 個数(または回数)
子供でも分かる計算式ですが右側の掛け算に深い意味があります。
この二人の例では 個数を大きくすることが 左の売上を大きくすることだと結論したのです。
分かると思いますが、個数ではなく単価を上げる事でも売上を上げていくことはできるのです。
そしてその場合、個数は少なくても良いということが味噌なんです。
つまり在庫を持たない商売の一つの答えは、単価を上げることなんです。
今更何を、と思われるかもしれませんが、しっかりと少数を高額で売るビジネスをすることで、最終的に大きな個数を売るビジネスへ広げることができます。
たとえば、ハンドメイドの講習 というのはまさに在庫を最小に抑えて売上利益をおおきく確保するビジネスのひとつです。
まずはここに立ち位置を決めてビジネスのビジョンを練って見ることをお勧めします。
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