「作るのは得意」からの脱皮


経営コンサルタントの勉強会で聞くのが「職人さんに商売は出来ない」という言葉です。

私が通っていた空堀商店街にあった中古自転車屋には、その技術を教えてほしいとくる客もいるほどの店長がいました。

でもお店は商店街の中ということで、一般の客向けに中古自転車の低価格品をメインにして商売をしていました。

ただ店の奥には、この店長が自身の感性で集めた高級中古パーツで組み立てた自転車があって、とても割安で売っていたのでそれを目当てに私のように通っていた人が少なからずいたようです。

残念なことに、このショップは今はありません。

自転車屋が存続できる条件はまず立地、品揃え、価格、最後にスタッフの技術です。

中古ショップは買い取り力がないと、恒常的に品揃えが安定しません。

ですので商品に頼るビジネスでは破綻してしまいます。

むしろスタッフの高い技術を売りしないといけない、店構えや売り方が新品ショップと変わらないのでは、結局差別化ができないのです。

店頭に「中古ショップで実践的に学ぶ スポーツ自転車の組立修理技術講習、受講者募集中」

という看板がでればそれは面白い店になると思っていたので、実際に提案をしたぐらいです。

残念ですが、技術が売れるという認識がないのか、競争相手を増やしたくないのか、
また「自分がやらなくてもいずれ誰かがやるんじゃないか」とも思わないようです。

そうしているうちにお店がなくなってしまったのです。

この辺りが最初の「結局職人さんには商売は出来ない」といわれてしまう要因なんでしょうね。

モノづくりをされているあなた、そういうところはありませんか、ちょっと考えて見てください。

※本文と画像とは関係がありません。

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