チャンスの前髪:激安3Dプリンタで何をつくるか
こちらの動画はアマゾンで25千円で購入した3Dプリンタの開梱から動作チェックまでを紹介しています。
(現在の価格は25000円ではないようです。)
実はアマゾンのサイトでをみると2万円を切るという3Dプリンタも並んでいます。
これらの3Dプリンタは造形ステージから立つ3本の柱から出た3つのアームでヘッドをコントロールするタイプで、XY軸の大きさは大きなものは作れませんが、高さの有るものに向いているようです。
このタイプの3Dプリンタはデルタ型と呼ばれているようですが、安くできる理由はこのあたりの構造にあるようです。
特に私が注目したのは、造形を行うステージの部分が固定されているという構造、これだと長く使っていても造形精度があまりぶれないだろうと思うのです。
私が使っている3DプリンタはXYZプリンティングの製品で、XY軸の高さが固定されていて、Z軸つまりステージを上下させて印刷するものです。今はこのタイプが一般的ですが、面積と重量があるステージをモーターと回転する柱2本で支えて、上下させるということでやはり不安定さがあります。
言うなれば4辺があるステージを2本の柱でそれも1つの辺に偏った部分で支えて制御していますから、使用時間が大きくなれば必然的にステージに傾きや歪みが生じやすくなるのです。
それを補正するために、水平を出す作業、ときどきキャリブレーションという作業が必要になってきます、しかしこれがとても面倒でこの作業で1時間ぐらいを費やすことが珍しくありません。
その点この廉価版の3Dプリンタですとステージは固定です、アームの動きで水平を調整できるというのは融通が効くという利点があって、キャリブレーションが簡単そうです。
動画ではサンプルを印刷しているところを紹介していますが、とてもスムースに開梱から印刷まで作業が進められているのは驚きです。
かつてドットプリンタという印刷機がありましたが、時代とともにインクジェット方式のプリンタに変わり、それにより価格が大きく下がりました。3Dプリンタの場合、熱溶融方式での普及が進んでこのように2万円迄下がってきましたがこのあたりが限界かもしれません。
次は光造形、つまりアクセサリ制作でおなじみの紫外線硬化樹脂 レジンを使った3Dプリンタがどんどん普及する可能性があります。
機械の進歩に我々の頭はついていけるのか、そちらの方が心配です。