プロ志向のハンドメイド

大阪日本橋でのマニア系ショップ事業の経験、京阪神の手作り市をそぞろ歩くこと5年、さらには手づくり作家との仕事やプライベートの交流を元に「売れる手づくり作家とは」という視点で思うところを書いています。

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事業を始める前に、まずは算数のお勉強

私が住んでいる東大阪市は大阪市内から30から60分というベッドタウンで、マンションの新築物件も多く、外国人もよく見かける地域です。

そんな事も関係しているのでしょうか、ここ数年自転車店のオープン目立っていたのです。

主要駅周辺から2KM範囲で考えてみても、コンビニ以上に自転車店があるという激戦区です。

そのうちの一つは昨年の夏に駅前にオープンしたのですが、店の主はまだ若く、さほど広くない店頭にはママチャリがディスプレイされている、というようなお店でした。

私にはいったいどんな勝算があってこの店を始めたのかほとんど謎でした。

そして今年になってすぐに店は空き店舗に変わっていました。実は昨年末からこれで2店舗が閉店しています。

自転車は大人から子供までが使う手軽な乗り物で1家に1台以上も当たり前、そんな誰でも知っている知識でもって商売を始めているとしたら大問題。

少なくとも資本を入れてやる事業なのだから、一ヶ月の売上がいくらで年間でどれだけ稼ぎ どれだけ固定費(家賃、電気代等)を負担して、最終的にどれだけお金を残したいのかを考えておかないといけない、最初にやるべきこんな算数の計算をしているのか。

自転車1台あたりの粗利は、せいぜい40%もあればよいほうだと思います。

たとえば3万円の自転車を一台売ったら12千円の粗利がある。

駅前の路面店を借りるなら月家賃は10万近くしてしまいます。単純にこれを稼ぐには 月8台以上コンスタントに売らないといけません。8台売るということは毎週2台売ることが必要。

でも週2台売れても、家賃を払ったらお金は残らない、つまり食べていけない。少なくともその倍、16台以上売らないと維持できないでしょう。

自転車は場所を取る、組み立てると積み重ねることも出来ない。
場所単価という点では効率の悪い商材、店のすべての自転車が一日に売れたとしていったいいくらの売上になり、いくらの粗利が残るのか、そこが100万円なのか500万円なのか商売の全体のボリュームがわかります。

なによりも先に近隣のお店を偵察して週単位、月単位でどのくらい売れているかを把握していないといけない。

参入しても十分な市場のパイがあるかを調べます。

たとえパイがあったとしても、魅力的な市場には参入者も多いのです、結局パイは縮小してしまうということも頭に入れていないといけない。

2年ほどの間にオープンしたの4店舗の自転車店で今残っているのは2店舗、1店舗はイオンがやっているショップで、すぐには閉めないでしょうが、あとの1店舗は今年残れるか疑問です。

これぐらいの算数の計算なら誰でも出来るのだから始める前にやっておけば、また違った結果になったでしょうに。

※ 写真と本文とは何ら関連はありません